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インフラエンジニアの寄り道メモ。

インターネット遅延考察(1)-何処が重い?

先日・・・

 こんな記事を書きました。輻輳遅延によってネットワークが重たい現象となる事を。

この時にですね、対策をしたけど体感が変わらなかったと言われて打つ手なしなんて感じになってですね。。。もう少し重たい場所を明確化出来ないかなと思いまして。

 

あくまで体感値が分かるわけではなく、実験的にこうなってんだなというデータを取る為に、以下の様な監視構成を作りました。

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正確性については色々とまだ議論の余地が多分にありますが、指標としては何とかなりそうです。狙いとしてはラスト1マイルの部分の遅延をみてみようっていう趣旨になりますが、まずは①のVPNルート。

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若干高い遅延もありますが、今日は穏やかに見えます。本当はAvgのライングラフもあると完璧だったのですが、手抜きしました・・・。

VPNルートとなる為、通過する2本分の回線ポイントの合算値としてグラフに現れているハズです。

てことで、各回線の接続IP(RemoteIP)の部分と、実際にルーターに割り当てられたグローバルIPとの遅延を見てみます。接続IPはISP(プロバイダ)になりますので、プロバイダによってまた条件は変わってくると思いますが、上記の構成では、全く別のISP回線から監視コマンドを適用する形で行っています。

なので、見たい所としては、RemoteIP地点からグローバルIP地点の遅延差です。

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②の監視装置からダークファイバの回線を経由して、RemoteIPまでの到達は非常に安定しています。注意としては、このグラフはAVGを見ていますので、①のグラフとイコールに見えません。スイマセン。でも、監視装置からVPNルーターグローバルIPまでのグラフは随分とバタついています。日中帯がほぼ慢性的に30msの遅延ですね。

では、③のポイントは・・・

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NEXT光のビジネス回線ですが、使用頻度も負荷も高い使い方の回線ですが、多少は良いようですね。でも30msを指す時がありますね。

どの拠点も東京都内なので、この結論から言うとISP遅延は殆ど感じるレベルにないが、ラスト1マイルで遅延を食うという形ですね。なので条件によっては60msがVPNとして普通であることがVPNプロトコルのオーバーヘッドがないICMPの確認でも出来ました。

 

今更ながらですが・・・『距離遅延なんて殆ど皆無やんか!(汗)』

殆どがラスト1マイルの餌食ってことですね。

うーん、こうなってくると、ダークファイバ系ISP同時の遅延もみてみたいですね。

なんで一緒にやっておかなかったのかしら( ^ω^)・・・

ただ、ここまでで分かった事は・・・

日本国内のフレッツ系では距離遅延よりもラスト1マイルの混み具合が回線品質に左右しているってことっすね。実際にはもう少し採取ポイントを増やさねばですが、だから九州の方が早くて千葉が遠いとかいう遅延の結果になったりするわけかぁ。勝手に網内遅延のせいにしていました。時には網内遅延もあるとは思いますけどね・・・。

わかっていたはずなのに、頭の中でそれはそれ、これはこれでやっていました。

てことで、ダークファイバーのラスト1マイルの結果も気になりますが、次回のWindowsUpdate後にまたこの話題に触れてみたいと思います。

網間の監視ってどうやればいいかな・・・そこまではいいか・・・(汗)。

回線遅延とISP遅延と網間遅延・・・(-ω-;)ウーン

最終的には体感値を把握出来るようになりたいっすね。それにはウィンドサイズやらーのスループットとか、別の指標も必要になるかな?

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ダークファイバ系の遅延値をチラ見せ。取ってくるポイント間違えたかな?(^^;

フレッツでもIPv6の方はどうなんですかね・・・今回のグラフでは遅延の悪者の一つが見えてきちゃいましたが…まだまだ気になる事ばかりです。